フリーランスは会社員の倍稼がないとダメって本当?

独立自営業者、いわゆるフリーランスになるなら、「会社員時代よりも2倍〜3倍稼がないと同等ではない」という話が良くネットに転がっています。

実際は…?ということで、独立して5年以上経過したぼくの実体験を踏まえ考察。

まずは結論からいえば、会社員時代の収入の2倍3倍など関係なく、なんとでもなるということ。

なぜそう言えるのか? その理由を書きだしてみます。

収入は減ったり増えたり、安定しない。

ぼくの場合、仕入れのないデザイナー職なので収入=売り上げ。
売り上げは毎月波があり、お世辞にも安定はしていません。

年収も会社員時代とトントン。

年収でいえば毎年同じくらいになるんだけど、プロジェクトの進行具合により請求がずれ込むので、月ごとにはかなりばらつきがあります。

ただし、無駄な消費が減る

そのため、思いつきで高い買い物はなかなかしなくなります。生活にお金を使うこと以外の消費が確実に減りました。

「来月の売り上げが少ないから今月は節約しよう」など結構、生活がお金に左右されがち。

会社員時代は、外食や遊びなど、今思えばかなり消費していました。だって毎月必ず同じ額は振り込まれるからね。安心して消費できます。

その辺、フリーランスはちょっと不便だと思いますが、無駄な消費をしなくなっただけで、生活必需品は会社員時代以上のレベルのものを購入してるんですよね。

そういう部分では無駄なことにお金を使わなくなり、必要なものをより厳選して購入するようになっていくため、うまくバランスをとるようになっていきます。

必要な費用について勉強すれば不安は減らせる。

フリーランスの会社員との大きな違いはやっぱり税金。会社の給与額から自動的に引かれる会社員の税金に比べ、フリーランスは自分で調節してある意味、税金をコントロールできる部分があります。税金の勉強は必須です。

生活と仕事、両方を考えろ。

ぼくはSOHO(自宅事務所)なので特にそうなんだけど、フリーランスって生活と仕事の距離が近い。だから、日々の生活にかかる費用も把握しやすいです。

必要になる出費をだいたい把握できれば、いつにいくら必要かがわかり、お金の準備できるので、余裕が生まれます。

ぼくの場合、主に税金、年金、保険、住宅、車など。大きな出費は毎年同じ。

フリーランスは仕事の収入・経費だけではなく、生活の出費についても常に整頓していくことが大事。

また、必要以上の出費があれば、それを抑えるために対応していかないといけないです。(例えば引っ越しして家賃を下げるとか)それを必要なタイミングでできる決断力と行動力も必要。

上でも書いたけれど、無駄な消費をなるべく必要な経費へと変えていくことが大事です。

人間関係のストレスははぼ0。ただし他のストレスがつきまとう。

会社員時代は、人間関係のストレスかかなりあったみたい。

”あったみたい”っていうのは、今思えば、そのときは気づいていなかったから。今になってみれば、周りの同僚や先輩が次々と辞めていき、入っては数ヶ月で辞めていく新人。うつ病や体を壊して辞めていく人。理不尽な上司と会社。それが当たりまえだと思っていた自分。良く耐えたな自分。

フリーランスになってから、そういったストレス、重圧がなくなったのは事実。心も健康になり、風邪を全く引かなくなりましたね。会社員時代は毎年2回は風邪をひいてましたから…。

ただ、フリーランスになって、お金にはシビアになりました。今後も、お金のストレスはなくなることはないんだろうなと思ってます。

人間関係のストレスとお金のストレス。

他人の心はコントロールできませんが、お金は自分次第でコントロールできる部分も多い。

結論

フリーランスで生きていくのにある程度の収入は必要だけど、会社員時代の2倍3倍の収入は必要ない。
ただ、そのためには上で書いたように、お金の勉強や、支出への対応力が必要不可欠ということ。

そういった勉強をしなかったり、対応をしたくない人が、「会社員時代の2倍3倍稼がなきゃ生活できない」と感じているんだと思いますよ。

フリーランスになると価値観も変わってきます。
実際、ぼくは会社員の友達と遊んだりすると、ちょっと自分の価値観が変わってきていることに気付かされます。
生活にかかるコストを仕事と直結させているんだから当然ですよね…。

 

先日も興味深いニュースが…。

◾️フリーランスの約8割、会社員時代より満足度上昇 一方「収入がなかなか安定しない」という悩みも|キャリコネニュース

会社員時代よりも満足度が高いが、収入が安定しないと悩む人が多いようです。

働き方と生き方を考えて、フリーランスにような働き方が見直される一方、収入が安定しないのも事実なので、ぜひフリーランスを志す人には、税金などお金についての勉強をおすすめしておきます。

頑張りましょう。